宮大工の本、木のいのち木のこころ―天・地・人、読み終わった。
そんなに本を読んでいないんだけど、今年読んだ本の中では一番面白かったな。自分の仕事に近いところが多いと思った、職人的なところも零細企業経営者の話も含まれているし。とても参考になった。ソフトウェアは一人で作れてしまうので、そこは違うので、その違いは僕としては残念に思っているところ、ソフトウェアが一人ではどうしても作れないものだったら僕も複数人で仕事ができて楽しいのだろうけど、一人でできてしまうから一人で働けてしまう、そこはお寺や塔の模型を作っている人と同じだったね。
次に読みたい本は色々あるんだけど、結局また買ってしまうのだが、いま気になっているのは、貧困と脳という本、貧困とまではいかないが、二十歳以降、これは脳の不自由があるなと感じる人たちに何度か出会ってきたので、そのたびに自分には想像できなかった困難がその人にはあるのだと気が付かされてきて、そういう意味ではこの本のネタは僕にとって新しい話ではないのだが、いまでも興味はとてもあることなので、是非読んでみたい。
貧困まではいかなくてもやっぱり脳の認知機能や処理機能が弱い人は仕事が大変だ、いまどきの小売店でアルバイトで働く場合にも仕事の内容は10個ぐらいに分かれているから、自分の持ち時間の中でその10個をまんべんなく必要なタイミングにやるには十分な脳の認知機能、処理機能が必要になる。一つの仕事だけ、例えばトイレ掃除だけ、陳列棚の商品をきれいに並べ直すだけ、レジ打ちだけ、店頭の掃除だけやればいいなら脳はそんなに使わなくてもたぶんいいから脳が不自由な人でも問題ないと思う。でもそういう単一の作業だけの仕事は今はほとんどなさそう。
僕の仕事は統合業務システムの開発、この仕事で一番大事なのは、その会社の事業、製品やサービスを正しく分解して核の要素たちを見つけてコンピューター上のデータ構造として表すこと。データ構造が自然、つまり本質をちゃんと見い出していれば、その後にビジネスが拡大してもシステムは問題なく拡張できる。それができればあとはきれいにプログラムを書けばいいだけなのだが、この仕事は脳だけで仕事をするようなものなので、脳が不自由だとできることはない。
そんな感じで脳ばかり使う仕事が多いから脳が不自由で貧困に至るのはよく分かる。脳のことは生まれつきの体質なので自己責任とは関係ない。
宮大工の本でへえと思ったのは、まず鑿とか鉋をものすごくしっかり研ぐこと、これは体を使って覚えることだ。そして、原寸図を書くこと。ものすごく切れ味のいい道具を使って原寸図のとおりに木を加工すればできあがる。棟梁や原寸図を書く人は脳をたくさん使うだろうが、その他は単一の作業となりやすいんじゃないかな。
これはIT業界でいえば、ウォーターフォール開発的なものなんだろうか。
もう一つ、宮大工というか鵤工舎の働き方で脳に余計な負荷をかけないからいいだろうなと思ったのは、仕事を急がせないこと。脳に不自由があると時間の使い方が下手になるという気がしている、これまで自分が人を見てきた結果としてそう感じる。なので、鵤工舎のように急がせないのはいいことだろう。
上に書いたように僕の仕事は脳を使うことに偏っているので脳が駄目になるともう仕事ができなくなる。だから、たまに脳ドックで検査をしている。数日前に検査して結果はお正月明け。35歳以降は自分の脳がどんどん駄目になっていると感じているが、それが脳ドックの写真にも出ているだろうか。
今日は一日のんびりしている。こうしていると休みって感じだ。アストロボット、面白いけどストーリーがあるわけじゃないので丸一日遊び続けたいと思わせるゲームではない。たまに10分くらいやって1ステージだけクリア、それで満足できる。