2024-09-24

_ [雑談]

僕の仕事は統合業務システムを作ることなのだが、この手のシステムはデジタルの世界での対象企業の化身となる。

そういうシステムは保守料金が結構高い、どうしてかというとそういうシステムをメンテナンスできる人は対象企業のビジネスに詳しい上にそのシステムの内部の仕組みに精通している人に限られ、そういう人に何かシステムに問題が起きたときにシステムを修理してもらうにはその職務にずっと居続けてもらうためにその人が家族を養うのに十分なお給料を払う必要があるからだ。要は人が一人生きていくのにそれだけの金がかかるということだ。これが一番の理由。

逆に言うと、生活し家族を養うのに十分な状況があれば、そこからあとは結構おまけしてもらえる。工場が同じ製品を1万個作るのも2万個作るのもたいして変わらんのと同じだ。人の3倍仕事ができる人の給料は人の3倍もしない。それよりも生活し家族を養うのに必要な基本料金は安くできないということだ。例えば月100万円はいるがそれを月20万円にはできない、しかし月200万円も必要はない。

ここからはロックイン(特定の何かに依存すること)の話になるのだが、一般的にロックインはないほうがいい。しかし、人へのロックインを避けるのは難しい、特に統合業務システムのようなものの場合は。

ロックインを避けることができるということは、交換可能な状況ということで、保守する人のことで言えば誰でも保守可能という状況のことだ。誰でも保守できるなら保守する人の生活を保障する必要はないので保守費用はぐっと下がる。しかしそうはいっても対象企業のビジネスを幅広く良く知っていて現行システムの内部に精通するとなると、現在の人類の知能ではそれを簡単に交換可能にすることはできない。特にただシステムを現状維持するだけでなく拡張可能な状況を維持するとなるとなおさら人のロックインを避けるのは難しいだろう。

どの企業の統合業務システムも似たものになるならロックインも避けやすくなるのだが、そうはならない理由の一つは扱う商材のせいなのだが、今日はこれ以上書かない。


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