人に日本語を教えていて、日本語には同じ読みの言葉がたくさんあるなと改めて思った。
それで、かく、つく、はなす、みる、きく、もつ、など色々あるけれど、読みが同じなら、それは古代の日本語としては一つの言葉で、今はいくつかの漢字をあてはめて違う言葉として扱っているけれど、元々は本質的な意味が一つあったと改めて気がつき、その本質的な意味はそれぞれの言葉でなんだろうかと考えてみた。これがなかなか楽しい。
ちょっと難しかったのが、すむ。住むと済むと澄む。済むと澄むはすぐに分かった、なにか嫌な塊がふわっと消える感じ。でも、これを住むにあてはめられると思えなくて、住むとはそもそも何なのか、ほとんど全ての生物はどこかに住んでいる、生物にとって住むはものすごく大事なことだけれど、住むの意味なんだろうかと考えた。分からなくて数分考えてやっと気がついた。どこにも住んでいない、住む場所がない、放浪している生き物の気持ちはなんだろう、それはとても嫌な困った気持ちだ、だけど、もし住むことができるようになったら、その嫌な困った気持ちは消えてなくなる、つまり、済むと澄むと同じだった。