アップリンクのパワハラ事件と雇わない経営という話をきいて、零細経営者として色々と思うところがあった。
中小零細にとって人を雇うのは本当に苦労の連続。自分の手間を減らすために人を雇ったのに、その人を使うための手間が多くかかり、何のために雇っているのか分からなくなることも多い。それに加えて定年がどんどん延長されて95歳まで雇用しなきゃいけなくなるとしたら非常に厳しい。
雇わない経営になれば雇う人数は極少数になるので、経営者は極少数の被雇用者の待遇をしっかり労働法に準じたものにでき、労働問題を減らすこともできる。
経営者の大きなストレスの原因は2つ、一つはお金でもう一つは人。ストレスは経営者の大敵なので、雇わない経営なら人のストレスが無くせる、ハラスメントも起こさずに済む。
なので、雇わない経営、業務委託でプロフェッショナルを必要なときだけ集めてビジネスを回すことにはとっても納得した。日本政府が言うとおり、この傾向は止まらないだろう。人を雇うリスクは大きすぎる。
一つ気になったのは、それじゃ誰がド素人の新人を教育するんだろうかということ。若者がはじめて働こうと思ったときにはまだ経験がない。雇わない経営が当たり前になる近い将来、これまで「雇う経営」で企業が負担してきた「教育」はどうなるんだろう。
新人教育は経営者にとって大きなリスク、素人に一千万〜二千万円かけて教育を施してもあっさり辞められて丸損になる現状を考えたら、雇わない経営はリスクゼロなので経営者に大きなメリットになる。
それで、雇わない経営の世界ではその辺はどうなるんだろうかとSFのように想像してみた。
ディストピアになってしまったけど、経営者がリスクを減らそうと思えば自然とこうなると思う。